工作機械に望ましい温度環境

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工作機械の構造体の多くは鋳鉄です。

構造体の温度環境が著しく変化し、工作機械上下の温度差が大きくなると静的精度に悪影響を及ぼします。  

1mの鋳鉄は1℃の温度変化で、10.5μm熱膨張(収縮)

高精度な加工には、工作機械の設置される温度環境を安定させる必要があります。

温度環境の安定には適切な温度管理が必要となりますが、設置や管理に費用がかかるため、必ずしも全ての機械を空調室内に設置できないのが実状です。

 

 

工作機械に望ましい温度環境

 

そこで工作機械に望ましい温度環境のポイントを確認しておきましょう。

 

工場出入口付近や直射日光の差す窓など、外気の影響を受ける場所に機械を設置した場合

天候によっては、機械が温度・湿度の影響を直接受けます。

 

外気の影響を受ける場所に機械を設置した場合の図

 

天井の低い場所に機械を設置した場合

天井付近の暖かい空気が機械上部の温度に影響を与えます。

 
 
天井の低い場所に機械を設置した場合の図
 

<温度環境のポイント>

 ・機械周囲の温度は一定。(できれば室内温度10℃~40℃「最適温度20℃±1℃」)

 ・工場出入口付近など、外気の影響を受ける場所に機械を設置しない。

・機械に直射日光が当たるような窓には遮蔽板(カーテン)を設置する。

 ・天井の低い場所、機械後部に暖かい空気が滞留する場所には設置を避ける。

 ・局所空調装置(エアコン、ストーブ等)の温冷風が直接機械に当たらないこと。

・機械自体の発熱が拡散されるような配慮(排気ダクト,送風機の設置)をする。

 ・機械本体が結露しないこと。

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