
工作機械に望ましい基礎・地盤
機械の性能を最大限に発揮するためには、加工開始前のウォーミングアップ(暖機運転、慣らし運転)が重要です。
※暖機運転、慣らし運転はランニングとも呼ばれています。
マキノでは、機械の製造過程で2種類のランニングをおこなっています。
機械納入時と同等の精度を再現するために、下記をご参考のうえ、慣らし運転の実施をお願いいたします。
初期ランニングは主軸ベアリングのなじみ運転のように、
段階的に負荷を上げて運転し、初期摩耗によって滑らかな摺動を得ることを目的としておこないます。
初期なじみが不完全のまま高負荷の通常ランニングをおこなうと、カジリ発生の危険度が増します。
通常ランニングは、常に安定した精度を再現するためにおこないます。
製造工程の精度測定前には、次の規定を厳守しています。
精度測定前のウォーミングアップの実施
機械の精度(特に直角度)は、機械の設置条件で大きく差異が発生するため、
工場出荷時の精度に再現させるために測定条件を規定し、実施後測定する。
下記の手順に従い、実行した後に測定を実施する。
測定のための条件は、
① 測定開始の3時間前(最低)には機械の電源を入れて放置しておく。
② 指定プログラムにより、30分間のランニングを実施する。
③ ランニング後、速やかに所定の精度測定を実施する。
※早朝から行う場合は、前日から電源を入れたままにし、ランニングを30分間実施した後に行う。
④ この測定条件は、工場内での検査・立ち合いをはじめ、据付・試運転時の精度測定の際、すべて同一条件で実施する。