マシニングセンタとはどのような機械なのか、どんな特徴があるのか、基礎からご紹介いたします。

マシニングセンタは、加工物（ワーク）の取り付けを変えることなく平面加工、側面加工、穴あけ、中ぐり、ねじたて、溝加工など多種類の加工ができるNC（数値制御）工作機械です。
複数の工具を迅速に自動交換できる機能（ATC）を備え、2面以上を加工できる構造を持ちます。
現在、マシニングセンタはモノづくりの現場で広く用いられており、金属の鋳造をはじめ、金属部品の加工に無くてはならない存在です。

マシニングセンタは構造や用途に応じて複数種類に分類されます。
マキノが製造しているのは、立形マシニングセンタ、横形マシニングセンタになります。

立形マシニングセンタは、主軸が加工物に対し垂直の位置に配置されており、加工物を上から加工する構造です。
主軸が加工物の横に位置する横形と比べ、設置スペースが少なくて済みます。
そのため、比較的コンパクトなタイプが多く、幅広く普及しています。
一方で、加工物の上部で加工を行うため、切りくずが溜まりやすく、日常的にエアーや潤滑剤による切りくず除去を行う必要があります。

横形マシニングセンタは、主軸が加工物に対し水平の位置に配置されており、加工物を側面から加工する構造です。
テーブルの一部が水平方向に回転するB軸を持つ機種があり、この場合は4軸で加工を行います。
B軸を含めた4軸を活用することで、加工物の4面を一気に加工できます。
手作業で面替えを行う必要が無く、高い加工精度が特徴です。
また、側面からの加工により切りくずが自然と落下するため、切りくずによる工具破損リスクも低いです。
ただし、重量のある加工物は自重でたわみが生じることがあるため注意が必要です。