切りくずの除去

  • 予防保全

切削加工により発生する切りくずは、清掃を怠ると重大なトラブルに発展する可能性があります。
また、清掃されずに堆積した切りくずは、凝固・固着により取り除きにくくなるため、清掃をこまめにおこなう必要があります。

加工室内の清掃

加工室内を清掃する際は、刃がついていないホルダを主軸に装着し、電源を遮断してください。
ATCアームも忘れずに清掃してください。

※注意※
・切くずをエアガンなどの圧縮エアで清掃しないでください。
・コンベア破損の原因になるので、大きな異物は手で取り除いてください。
・清掃時は、 保護手袋を着用してください。切りくずなどによる怪我の恐れがあります。

清掃を怠った場合、各駆動部の動作不良や損傷を引き起こす恐れがあります。
<障害事例>
・送り軸カバー、ATCシャッターの故障
・機内コンベヤの故障
・機械本体からのクーラント漏れ

24-01-01

加工室内に堆積した切りくず

クーラントタンクの清掃

加工による切くずは、クーラントと共にクーラントタンクに回収されます。クーラントタンクには、回収されたクーラントから切くずを分離・浄化するために、フィルタが組み込まれています。定期的にこれらのフィルタを清掃することはもちろん、クーラントタンク内に堆積したスラッジを除去することも大切です。

<メッシュフィルタの清掃>
クーラントタンクからメッシュフィルタを取り出す手順は、定期保守説明書をご確認ください。
取り出したメッシュフィルタは下記の手順で清掃します。
① メッシュフィルタを、洗い油中ですすぎ洗いします。
② メッシュ表面を軽くブラッシングします。
③ 洗い油を拭き取ります。
清掃した後は定期保守説明書に従って、元に戻してください。

清掃を怠った場合、タンク内で切りくずが凝固・固着してしまい、除去が難しくなってしまいます。
結果として、クーラントの回収経路を閉鎖させたり、可動部位の障害物になってしまうことがあります。
<障害事例>
・切削能力の低下、刃物の折損
・切削液の吐出不良、ポンプ故障

・電食によるタンクの穴あき

24-02-01
メカニカルシール摩耗によるクーラント漏れ
24-03-01
タンク内で堆積したスラッジ(切りくず)
24-04
電食による錆が発生し、タンクに穴があいた状態

移動式スラッジ除去装置のご紹介

クーラントタンクの掃除は手間がかかりますが、そんな時には移動式スラッジ除去装置がおすすめです。
クーラントタンクにINとOUTのホースを差し込むだけで、磁気/サイクロンの力※で細かいスラッジまで効果的に取り除くことができます。フィルターエレメントレス式を採用していますので、定期的なフィルターエレメントの購入/交換が不要です。キャスター付きで移動も簡単で、複数の機械で使用できます。
※タイプによる

マグネットタイプ

・磁気の力でスラッジを吸着し、取り除きます
・10μm以上の微鉄粉捕集効率95%以上
・最小補足粒子径0.05μm
「移動式スラッジ除去装置 マグネットタイプ」について、詳しくはこちら

サイクロンタイプ

・3段のサイクロンによる遠心力でスラッジを取り除きます

・磁性の無いワークを加工をしているお客様にお勧め
・ろ過精度は最大98%、平均90%
・10μm~2㎜以上の微粒子の分離回収が可能
「移動式スラッジ除去装置 サイクロンタイプ」について、詳しくはこちら

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