工作機械の運動軸

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運動軸とは機械を動作させるための軸であり、工作機械の運動軸には第1軸(基本軸)、第2軸、それに対応する回転軸があります。
これらの動作を誤ると重大事故になる可能性があります。
運動軸を正しく理解し、安全な作業を心掛けましょう。

運動軸の種類

基本(直線)の運動軸
X軸:主軸に対して左右方向に可動
Y軸:主軸に対して奥行方向に可動
Z軸:主軸方向に可動

 detail29_基本軸

※主軸が垂直であるものを「立形」、水平であるものを「横形」と呼びます。

 

基本軸に平行な第2運動軸
基本軸に平行な軸です。作業者から見て遠い方の軸が第2軸になります。

U軸:X軸に平行な第2軸目
V軸:Y軸に平行な第2軸目
W軸:Z軸に平行な第2軸目

detail29_第2軸

 

回転の運動軸
回転軸を備えている場合、1回の段取りで多くの部分が加工でき、基本軸3軸のみと比べ自由度の高い加工が可能になります。
回転軸は、回転する軸の方向によって区別されます。

A軸:X軸を中心に回転する軸
B軸:Y軸を中心に回転する軸
C軸:Z軸を中心に回転する軸

detail29_回転軸

 

5軸加工機

5軸加工機とは
5軸加工機は直線軸3軸(XYZ)に回転・傾斜の2軸を追加した切削加工機です。
1回の段取りで多くの部分が加工でき、3軸加工に比べ生産性と加工精度が上がります。
斜め方向への加工も治具を使用することなく加工が可能です。
ワークの載せ替え、段取り作業、加工基準を決める作業が必要がないので生産性向上、作業者の人為ミス防止につながります。

割出5軸加工・同時5軸加工
割出5軸加工は、回転/傾斜の2軸を任意の角度に位置決めし、直線軸3軸で加工を行います。
1回の段取りで多面加工ができます。

同時5軸加工は、回転/傾斜の2軸と直線軸3軸を同時に動かして加工を行います。
5軸を同期させて加工を行うため、3次元曲面の加工が可能です。
各軸の誤差の積み重ねが大きな誤差になるため、作業者による補正や修正が難しく、高性能NC装置やCAD/CAMが必要になります。

detail29_5軸D300_加工サンプル

 

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